Risks & Mitigations #
概要 #
チームの目標を達成するためにどのようなリスクがあるかを挙げて、そのリスクを軽減するための対策を検討します。 一人ひとりの思い込み(Assumption)を可視化し、インパクトやチームの学習状況などから優先度付けを行って対策をとります。
目的 #
リスクの洗い出し、対策の検討を行うことでチームのパフォーマンス向上を促します。 このアクティビティによって可視化された様々な思い込みについて検証を行うことで、自信を持ってアイデアを実行し前進できるようになります。
実施頻度・タイミング #
- 初回はプロジェクト開始時に実施
- その後はチームの状況を見ながら随時実施
進め方 #
- リスクの抽出の観点決め
例 プロダクトのビジョンを達成する(Inception時)
- どのようなリスクがあるか各自でDump & Sort
例 「もし○○○だったら、ビジョンを達成できずこのプロダクトは失敗する」
- 挙げられたリスクをグルーピング
- 2×2で分類して優先度付け
- 2×2の軸はリスクの重要度(High Risk⇔Low Risk)とリスクの緩和の難易度(Hard to Mitigate⇔Easy to Mitigate)
- 別の軸にしても、リスクの重要度だけで分類しても良い
- リスクを軽減するための対策(Mitigations)の検討
- 2×2で右上の部分(優先度の高いリスク)にプロットされたリスクを重点的に検討する
Tips
リスク抽出にあたっての問いかけ
以下の質問に対しての答えはデータをもって証明されるまでは思い込みになります。 思い込みに基づいての意思決定はリスクを蓄積させることになります。
プロダクトリスク
- 意味のある問題を解決しているか?
- ユーザーに役立つと思われる実用最小限のソリューションを検証できるか?
- そのソリューションはスケールさせられるか?
顧客リスク
- そのペインを持つ人の数は十分か?
- ユーザーがプロダクトを利用できるか?
- 大規模にしてもユーザーが利用できるか?
ビジネスリスク
- 十分な数のユーザーがプロダクトに対してお金を払うか?
- 持続可能なビジネスになるように収益/コスト構造を作れるか?
技術リスク
- このソリューションをうまく実装できるか?
- 長い期間、プロダクトを維持して継続的に発展させられるか?
チームリスク
- 行動を起こし、効果的に前進することができるか?
- ターゲットとなるユーザーにコンタクトできるか?
- プロダクト開発に必要なビジネスのコンテキストを取得できるか?
- プロダクション環境にプロダクトをリリースできるか?
- チームとして持続可能なペースを維持できるか?
- 迅速に動き、正しいことを行えるように、明確な共通のフォーカスポイントを持っているか?
- 良い決断を下すために必要な情報を得ることができるか、適切なスキルと観点を持っているか?
リスクの対応手段
リスクの高い思い込みを優先して対応するために、以下のような検証を行い、仮説が正しかったか誤っているかを判断します。
- 多くの人が強く実感するニーズ/要求であるか検証する
- 実現可能で、ユーザーに求められ、目的に適うソリューションであるか検証する
- 機能するビジネスモデルであるか検証する